1999年12月28日

“レジ物語”

みーちゃんでーす。

この前とっても嬉しいことがありました。なんと、みーちゃんのページを見てくれてる人がいるのが、わかったんでーーーす。
どうもありがとうーーーー!!!
これからも、ガンガンいかせてもらいまーーーす


 夜レジに入ってると、不審なおばさんがいる。寝癖だらけの髪、肩にふけ、目がヒラメ。しかも片方の足に黒いサンダル、もう片方には焦げ茶のサンダル、形も違う。「おっ?粋だねぇ」と思う人もいるかもしれないが、私は思わない。長年?の勘で「こういう人にかぎって、万引きするかも!」と思い、モニター室にいる肉屋のおじさんに「マークしてて」と頼み、監視することにした。

 だが、私の長年?の勘も全然あてにはならず、そのおばさんは、何をするわけでもなく、店内を少しうろうろしたかと思うと、果物の前でじぃーっと座り、またうろうろして、牛乳の前で座ったりしてる・・・気持ち悪い!もう、「粋だねぇ」と思う人はいないだろう。どう考えても、かなり故障している。新品交換してほしい。

 おばさんがレジに近づいてくる、怖い、嫌だ、きゃーーーーーーレジの横で座ってるぅぅぅ
 今の私に、ホラー映画の撮影をしてもらったら、アカデミー主演女優賞だろう。レジの横は盗難防止の為、壁があり、見えなくなっているのに、見えるような感じがする。人間の恐怖心とは、すごい力を生む。ユリ・ゲラー、サイババも適うまい。

 しかし、これは新たな嫌がらせか?この嫌がらせは、とっても効果的だ。おばさんに、助演中高年賞を捧げよう。おばさんが手持ちの弁当を食べ始めた頃、他のみんなが、さすがに耐えられなくなって、私はモニター室にいる肉屋のおじさんの所に駆け込んだ。どこの誰だか知らないが、嫌がらせ作戦、大・成・功!!!

 おじさんに、「見てたでしょ!あのババア!みんな怖がってるよ!どうしたらいい?」と聞くと、「あっ・・・あぁ」と口をもごもごさせ、申し訳なさそうにしている。もしかして、もしかすると、おばさんを派遣した人って・・・うーーーん、そういえば肉屋の前だけ、被害がなかったような・・・?とにかく、一大決心して聞いてみた、「知ってるの?だって、あの人妖怪みたいじゃん!」と詰め寄ると、「じつは・・・」と容疑者が語り始めた。「あの人、大社長の1番上の娘さんだよ」だって。
 えーーーまじかよーーー!いくら何でも、大社長の奥さんの血が混ざってるからって、遺伝子は半分半分でしょ!そこまでの子が産まれるとは・・・大社長の血が混ざってても、物体Xは未知なる子供を産むんだーーーと思うと、「あっ、どうりで」とおじさんと2人で妙に納得してしまい、モニター室を後にした。それにしても、自分の店を不安に陥れるとは恐ろしい。変な意味で、怖い存在だ。その後、レジ仲間でお祭りのような騒ぎになったのは、言うまでもない。うわさ話のサンバカーニバルだ。

 事務所のおばさんが、町中で大社長の娘が自転車に乗って来たので挨拶したら、北風のように、ぴゅーっと寄って来て、何も言わずにマグロの刺身を渡して、ひゅーっと去っていったそうです。うー、さぶさぶ。
 ちなみに、刺身は速攻捨てたって。当たり前!

 大社長の奥さんの娘って3人いるんだけど、一番上が今書いたような妖怪(40代独身)で、真ん中が社長の奥さん(半妖怪)、下がまともな?人間らしい。ちなみに社長もますおさんで、子供は少し妖怪っぽい子である。くわばら、くわばら・・・

 事務のおばさんが「大社長の奥さんがこうなったのは、大社長が浮気してたからよ」って言ってたけど信じられない。元々が未知なる物体だったのでは?3人の娘を見れば分かるし、浮気しなきゃ大社長までおかしくなってたと思うよ。まあ、少しは感化されてるけど、浮気して当然!!だとみーちゃんは、思います。ダーリンだったら、絶対に許さない、斬るけどね。


 うちの店って、配達もやってるんだけど、私は興味があったので一度だけ大社長の家に行ったことがあって、ものすごーく嫌な目にあった。大社長の家ってアパート経営もしてるんだけど、1階が大社長と物体Xと妖怪が住んでて、2階が貸しアパートだったんだ。

 男の子のバイトくんと一緒に呼び鈴を押しても返事がなく、ドアを開けたその瞬間、2人とも時が止まった。「ここは、新しい埋め立て地?」と思うほどのゴミ?の山々、玄関からずうーーーーっと続いてる食材の山々、しかも買い物して、ドサッと置いただけの状態で・・・これ、絶対腐ってるよな?

 「置いてっちゃおうか?」と相談していた矢先、大社長の奥さんが現れた。しかもイメージチェンジして、お婆さんに大大大ヒットしている紫ヘアーになっていた。今さらイメチェン?うまいこと「流行ってますよ」とか言われて染めたんだろう。しかし、何で紫なんだろう?偶に、「私の髪の毛って、虹色なのよぉ」って、七色に染まった髪を自慢しに来るお婆さんもいるけど、確かに凄い!真似できないし、したくない。毎日、雨上がりって感じかなぁ?でも不気味だ・・・

 「○△□さん?」まーた、違う名前言ってるよ。まあいいや。
 「荷物、中入れて」の一言に、私の足はこれ以上動かなかった。バイトくんが「ボク、いきますよ」と言ってくれたので、徴兵される弟を涙ながらに送り出した

 「あのぉー、靴履いてていいんですか?」と勇気ある質問したバイトくんは立派だ。
 結局靴を脱ぐことになり、戦場に向かったその足取りは、地雷を踏まないように進んでいく。だが、私は見ていた。一歩一歩踏み出しているその下で、小さい花火が舞っていたのを・・・あれは、まさしくゴキちゃんだった。ひょえー、掃除しろよーーー!いらない物捨てろよーーー!いい加減にしろ、このくそババァ!!!
 
 戻ってきたバイトくんは、半泣きだった。バイトくんの靴下は、部屋の隅にそっと置いてきたけど、多分今でも気づいてないんじゃないかな?

 2階に住んでる人達は、この事実を知らないのかと思うと・・・チクってやろうかな?でも、こういう大家さんて結構いるかもね?みなさんも気を付けようね。


 と、言うことで今年はこれでおしまい。
 よいお年を!
 また来年も見てね!!バイバイ

つづく



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