1998年10月19日

〜ほぼ親バカです〜



誕生 〜8月7日に産まれて〜

 平成10年8月7日、長女H氏が誕生した日です。

 1週間余分に女房の腹の中に居座り続けたわが家の長女は、七夕祭りの朝に産声を上げました。
 だから、長女H氏と呼ばれることになります。

出てきたぜ! 初めて見た長女H氏は、ロケット頭で、可愛いって感じじゃないんです。
 でも、女の子なんで、思ってても口に出してこんなこと言えません。

 立ち会い出産でもなかったんで、まだまだわが子ってな実感がわかないんですね。

 女房は出産の前日に少量の破水があって、付き添って病院に行ったところ入院とあいなりました。
 「引き続き付き添うのかな?」って思ってましたが、「産まれたら連絡します」ってことで帰されました。

 女房の入院は6日の朝でした。でも、夕方になっても連絡がありません。
 まだ産まれてなかったんで当然なんですけど、やっぱ心配じゃないですか。
 病院に電話したら、陣痛室で息んでる女房に繋いでくれました。…それからは待つことに徹しました。

 翌7日の早朝に無事出産の旨電話があったですが、面会は11時以後にしてくれとのこと。まだ待たなくっちゃいけないらしいです。

 で、11時。長女H氏にガラス越しのご対面。冒頭の感慨ってなわけですね。



産院 〜お金かかるね〜

 3,400g で産まれたんで、長女H氏は元気いっぱいです。
 でも、母体の安静や新生児の経過確認ってこともあって、日本の産院では1週間程度入院することになってます。

 まぁ、慣例ってヤツでしょうね。欧米では、出産後に正常分娩した親子は、その日のうちに帰宅すると聞いたことありますもん。

 出産費用としては、この入院費も含めて50万円程の請求がありました。健康保険は利きません。でも、30万円は後に健保から援助があります。
 出産、入院費は、産院によって若干の違いがありますが、あちこちの知り合いなんかに聞いたところ、全国的に一律のようなもんです。どこで産んでも、産院なら掛かる費用は変わらないみたいですね。
 もっとも、安い産院があっても、値段じゃあ選べません。医者の善し悪しが公開されていないんだから、安かろう悪かろうって思うしかないもんね。

 親友夫婦がスウェーデンにいて、長女H氏が産まれる1ヶ月前に男児をもうけました。
 彼らから聞いた話では、出産費用はすべてスウェーデン国持ちだったそうです。ちなみに、彼らは日本国籍です。福祉路線は見直されつつあっても、福祉先進国であることには変わりがないんでしょうね。
 国民があっての国家ですもの、老齢化社会といって恐々とする前に、若者を増やす算段にも目を向けるべきなんじゃないかしらん。

 さて、産院ではいつもガラス越しに長女H氏と向かいます。もちろん、彼女が私に気が付くわけもなく、いっつも寝てます。
 周りの子達が泣きわめいていようが、長女H氏は眠り姫ってとこですね。
 もっとも、たまには赤ん坊の名通り、顔を真っ赤にして泣いてることもありますが…。

 女の子の新生児は少ないようです。女房が検診に来ていた頃から、赤ちゃんの男女比は4対1ほどでした。
 今、長女H氏の周りには7人の赤ちゃんがいますが、長女H氏の他に女の子は一人しかいません。結局、退院するまで女の子は新たに産まれませんでした。
 長女H氏は、生まれながらにしてモテモテを約束されてるのかな?



退院 〜ホントの意味でご対面〜

 母子共に産後の経過は良好。予定通り1週間で退院です。そして、多くの新米ママさんと同じく、赤ちゃん共、ママの実家で面倒を見てもらうって次第です。
 ですから、退院後は即、親子三人女房の実家へ行くのです。

 退院ということで、初めて長女H氏とスキンシップ。でもでも、ちょっと醒めてご対面。
 新生児ってのは頸がすわってないんで、頭が重力に弄ばれます。頭を上手に支えないと、すっごく抱き難いんですね。まぁ、慣れれば何てことないんですが、赤ん坊を抱っこするなんてほぼ初めてですんで、感動よりも緊張が先に立ったのかもね。

 ガラス越しの時と同じで、泣きませんねコイツ。

 退院するのに、お世話になったってな医者と看護婦長には付け届けてきます。まぁ、慣習ですね。

 歯科医師免許をのぞき、医師免許ってのは一つしかないってご存知ですか? 眼科だろうと内科だろうと外科だろうと、免許は同じものです。医学生は、4回生を終える頃に専門を選択するそうです。また、専門へ進んだ後も、臨床か研究かを選択するわけですね。専門を決めるってのは、将来どの学会に属すかってことを決めるのと同じです。そして、一般に開業医なんかが標榜している専門は、その医師がどの学会に属しているかを示しているのが普通です。でも、標榜するだけなら、ナンボ専門を書き連ねてもウソにはなりません。なんせ、医師免許に専門区分はありませんからね。
 医師はね、その人の努力によって勝ち得た職業ではあるけど、公共に奉仕する義務も背負っているんです。だから、養成には国費を投入しているんですね。ひとりの医師を育て上げるには、1億円以上かかるのだそうです。

 閑話休題、引っ越さなきゃまたお世話になるかも知れないけど、確実にってのは1ヶ月検診と3ヶ月検診だけですよね。気持ちの問題って事かも知れませんが、ちゃんと請求された金額払ってるのに、なんで付け届けまでするんかいな??変な慣習は、いい加減なくさなきゃいけないな…。
 重病で入院してるときはね、やっぱ必要なんだそうですけどね。地獄の沙汰も金次第ってのは、医療現場だろうと同じなんだってことですね。



つづく



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